新潟県の奨学金返還支援補助金とは?企業が導入前に確認したいポイント

こんにちは、新潟市で活動しているおっきなでんしゃ社会保険労務士事務所、

社会保険労務士の関谷です。

若手人材の採用や定着について、会社としてできる取り組みを考える機会が増えています。

この記事では、新潟県が案内している「若者県内就職促進奨学金返還支援事業」について、会社側が押さえておきたいポイントを整理します。

奨学金返還支援制度を会社で導入する場合に、どのような準備が必要かを確認できます。

目次

新潟県の奨学金返還支援補助金とは?

若手人材の採用・定着を目的に、会社が行う奨学金返還支援の一部を県が補助する制度です。

新潟県では、若年層の県内就職や定着を促進するため、県内の中小企業等が従業員の奨学金返還を支援した場合、その一部を補助する制度を令和9年度から実施予定としています。申請受付は令和9年4月1日から予定されています。

ポイントは、会社がまず「奨学金返還支援制度」を作り、その制度に基づいて従業員を支援する、という流れです。

単に「この人にだけ支給する」という運用ではなく、就業規則・賃金規程・専用規程などで制度内容を明文化することが求められています。

どんな会社・従業員が対象になる?

県内に本社等がある中小企業等が、一定の要件を満たす若手従業員を支援する場合に対象となります。

対象となる事業者は、本社・本店・主たる事業所が新潟県内にある中小企業、NPO法人、医療法人、社会福祉法人、協同組合等とされています。みなし大企業などは対象外となる場合があります。

従業員側にも要件があります。たとえば、制度創設後に雇用された人であること、初回申請時点で雇用から3年以内かつ30歳未満であること、奨学金を返還中または将来返還予定であることなどが示されています。

補助率は、会社が返還支援を行った額の2分の1以内で、対象従業員1人あたり年間10万円が上限、支援期間は最大6年間とされています。

会社で制度を作るときに気をつけたいこと

補助金のためだけでなく、会社の人事制度として無理なく続けられる設計にすることが大切です。

特に注意したいのは、「補助金がある間だけ行う制度」と見られる設計です。新潟県の案内では、公的支援の終了を前提に制度を廃止・縮小する予定のものは、補助対象外とされています。

また、従業員が退職した場合に、支給した金額の全部または一部を返還させる制度も補助対象外とされています。さらに、奨学金返還支援を行う代わりに基本給や手当を減額する制度も対象外です。

勘違いしやすいポイント

「退職されたら困るから、返還義務をつけたい」と考える会社もあるかもしれません。

しかし、この補助制度では、そのような設計は対象外とされています。

採用・定着のための制度ではありますが、従業員を縛る制度ではなく、働き続けたいと思ってもらうための支援として考えることが大切です。

会社として気をつけたいポイント

制度を作るときは、対象者、支給額、支給方法、支給時期、対象となる奨学金、確認書類などを整理しておく必要があります。

あわせて、既存の給与規程や手当との関係も確認しておくと安心です。

実務ではどのように進める?

まず制度の目的と対象者を決め、規程に落とし込んでから運用できる形に整えることが重要です。

実務では、次のような流れで進めると整理しやすくなります。

  1. 若手採用・定着のために制度を導入する目的を決める
  2. 対象者の範囲を確認する
  3. 支援額・支援方法を決める
  4. 就業規則、賃金規程、専用規程などに明文化する
  5. 従業員から必要書類を提出してもらう流れを決める
  6. 県の申請方法や交付要綱を確認する

新潟県のページでも、申請方法や詳細な要件は今後順次案内するとされています。
制度導入を検討する場合は、最新の県の案内と交付要綱を確認しながら進める必要があります。

よくある質問

Q1. すでに奨学金返還支援制度がある会社も対象になりますか?

新潟県の案内では、すでに奨学金返還支援制度を設け、従業員への支援を実施している企業等は補助対象にならないとされています。

Q2. 支援方法は従業員への支給だけですか?

支援方法としては、従業員本人へ現金または口座振込で給付する方法と、会社が奨学金貸与機関へ直接返還する方法が示されています。

Q3. 制度を作れば必ず補助金を受けられますか?

必ず受けられるとは限りません。

会社・従業員・奨学金・制度内容などに要件がありますので、交付要綱や県の最新案内を確認する必要があります。

まとめ

奨学金返還支援は若手人材への魅力づけになりますが、補助金の要件だけでなく会社の制度として続けられる設計が大切です。

新潟県の奨学金返還支援補助金は、若手人材の採用や定着を考える会社にとって、検討しやすい制度のひとつです。

一方で、対象者や制度内容には要件があり、退職時の返還義務や給与の減額を伴う設計などは対象外とされています。

社会保険労務士 関谷聡のこの記事のポイント

新潟県の奨学金返還支援補助金を活用するには、補助金ありきではなく、会社の人事制度として無理なく運用できる形に整えることが大切です。

※制度内容は今後変更・追加される可能性があります。実際に導入・申請を検討する際は、新潟県の最新情報や交付要綱をご確認ください。

公式資料

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この記事を書いた人

「おっきなでんしゃ社会保険労務士事務所」代表の関谷と申します。豊かな自然とあたたかい人々に恵まれたこの新潟の地で、家族とともに日々の暮らしを楽しみながら、社会保険労務士として地域の企業様中心にをサポートさせていただいております。

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