令和8年「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」とは?|会社として確認したい熱中症対策

こんにちは、新潟市で活動しているおっきなでんしゃ社会保険労務士事務所、

社会保険労務士の関谷です。

毎年暑さが厳しくなる中で、「熱中症対策って会社としてどこまで必要なんだろう?」というご相談が増えています。

最近は、単なる注意喚起だけではなく、“会社としてどう備えるか”がより重視されるようになっています。

この記事では、厚生労働省の「令和8年 STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」をもとに、会社として確認したい熱中症対策を整理します。

「どんな職場が対象になるのか」「WBGTとは何か」「会社として何を準備すればよいか」などを、できるだけわかりやすく解説します。

目次

「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」とは何でしょうか?

厚生労働省が5月から9月まで、職場での熱中症予防を進めるために実施している取り組みです。

「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」は、厚生労働省が実施している熱中症予防の取り組みです。

特に、

  • 建設業
  • 製造業
  • 運送業
  • 警備業
  • 屋外作業

など、暑熱環境で働く職場では重要なテーマになっています。

ただし、対象は屋外作業だけではありません。

近年は、

  • 空調が弱い屋内
  • 熱がこもる工場
  • 湿度が高い場所

などでの熱中症も問題になっています。

そのため、「うちは屋内だから関係ない」とは言い切れないケースもあります。

厚生労働省のキャンペーンでは、

  • WBGT(暑さ指数)の活用
  • 作業環境管理
  • 水分・塩分補給
  • 異変時の対応体制
  • 教育や周知

などが呼びかけられています。

なぜ会社の熱中症対策が重要になっているのでしょうか?

熱中症は重症化すると命に関わるため、“事前の備え”が会社にも求められているためです。

熱中症は、単なる体調不良だけではなく、重症化すると救急搬送や重大事故につながることがあります。

特に注意したいのは、

  • 本人が異変に気づきにくい
  • 我慢してしまう
  • 周囲が気づくのが遅れる

といったケースです。

また、暑さによる集中力低下は、

  • 転倒
  • 車両事故
  • 機械操作ミス

などにつながることもあります。

そのため最近は、

「気をつけましょう」という呼びかけ だけではなく、

「実際に動ける仕組み」が重視されるようになっています。

令和7年の熱中症災害はどのくらい発生しているのでしょうか?

令和7年は熱中症による死傷者数が1,681人となり、前年比約4割増加するなど、職場での熱中症対策の重要性がさらに高まっています。

厚生労働省が公表した「令和7年職場における熱中症による死傷災害の発生状況(速報値)」では、死亡を含む休業4日以上の死傷者数は1,681人となっています。

そのうち、死亡者数は15人でした。

死亡者数自体は減少したものの、死傷者数は前年比で約4割増加しており、熱中症リスクの高まりがうかがえます。

業種別では、

  • 死傷者数は「製造業」が最多
  • その後に「建設業」「商業」「運送業」「警備業」

が続いています。

また、死亡者数では、

  • 「建設業」が最多
  • 次いで「警備業」

となっています。

「熱中症=屋外作業」というイメージを持たれることもありますが、実際には製造業や商業など、屋内を含め幅広い業種で発生しています。

厚生労働省の公表内容で見られた事例

厚生労働省では、発生事例として、

  • 熱中症予防のための労働衛生教育を実施していなかった
  • 糖尿病や高血圧症など、熱中症リスクに影響する疾病への配慮が十分でなかった

といったケースも紹介されています。

熱中症は、その日の暑さだけではなく、

  • 持病
  • 睡眠不足
  • 体調不良
  • 慣れていない作業

なども影響することがあります。

そのため、「水を飲みましょう」という注意喚起だけではなく、体調確認や教育も含めた対応が重要になります。

特に注意したいポイント

熱中症災害では、

  • 「少し体調が悪いけど我慢した」
  • 「周囲が異変に気づくのが遅れた」
  • 「休憩を取りづらかった」

といったケースも少なくありません。

そのため、「本人任せ」にせず、会社として対応しやすい仕組みを整えておくことが重要になります。

どんな作業が熱中症対策の対象になるのでしょうか?

暑さや作業時間の条件によっては、屋内作業も対象になる可能性があります。

一般的には、

  • WBGT28度以上 または
  • 気温31度以上

の環境で、

  • 連続1時間以上 または
  • 1日4時間を超える作業

などが、対策を考える目安とされています。

ただし、実際には、

  • 湿度
  • 通気性
  • 作業負荷
  • 防護服の有無

なども影響します。

そのため、「気温だけ」で判断しないことも重要です。

よくある誤解

「外仕事だけが対象」と思われることがありますが、実際には屋内でも熱中症リスクはあります。

特に、

  • 倉庫
  • 工場
  • 厨房
  • 機械熱がある場所

などでは注意が必要です。

WBGT(暑さ指数)とは何でしょうか?

WBGTは“体感に近い暑さ”を確認するための指標で、熱中症対策では重要な目安になります。

WBGT(暑さ指数)は、

  • 気温
  • 湿度
  • 日差し
  • 周囲の熱

などを総合的に考えた指標です。

たとえば同じ30度でも、

  • 湿度が高い
  • 風が少ない
  • 熱がこもる

といった環境では、熱中症リスクが高くなることがあります。

最近は、WBGT測定器を導入する会社も増えています。

「感覚」だけではなく、数値で暑さを確認することが、対策の第一歩になります。

よくある誤解

「気温だけ見れば大丈夫」と思われることがありますが、実際には湿度や環境条件の影響もかなり大きいです。

梅雨時期や、風通しの悪い屋内では特に注意が必要です。

会社として準備したい熱中症対策

熱中症対策では、“異変時にどう動くか”まで含めて整理しておくことが重要です。

会社としては、次のような点を確認しておきたいところです。

① 連絡体制を決める

たとえば、

  • 誰に報告するか
  • 現場責任者は誰か
  • 緊急連絡先をどうするか

などを整理します。

「具合が悪い」と言いやすい雰囲気づくりも大切です。

② 対応手順を決める

異変があった際に、

  • どこで休ませるか
  • 水分補給をどうするか
  • 救急搬送をどう判断するか

などを事前に決めておくと、現場で動きやすくなります。

③ 周知をする

ルールを作るだけではなく、

  • 朝礼
  • 張り紙
  • 社内チャット
  • ミーティング

などで共有しておくことも重要です。

④ 作業環境を整える

一般的には、

  • 水分補給しやすい環境
  • 塩分補給
  • 日陰
  • 送風や空調
  • 休憩場所

なども確認されやすいポイントです。

よくある誤解と気をつけたいポイント

熱中症対策は“本人任せ”だけではなく、会社側の仕組みづくりが重要です。

「本人が気をつければよい」と考えられることもありますが、熱中症は本人が異変に気づきにくい場合があります。

また、

  • 忙しくて言い出せない
  • 周囲に遠慮してしまう
  • 無理をしてしまう

といった状況も起こりやすいです。

会社として気をつけたいポイント

特に現場作業では、「休憩しやすい雰囲気づくり」も重要です。

ルールだけではなく、

  • 声かけ
  • 無理をさせない運営
  • 報告しやすさ

など、実際に動ける環境づくりも大切になります。

よくある質問

Q. 小規模な会社でも必要ですか?

会社規模に関係なく、暑熱環境での作業がある場合は確認する必要があります。

Q. 屋内でも対象になりますか?

空調状況や作業内容によっては、屋内でも熱中症リスクがあります。

Q. 朝礼で注意喚起していれば十分ですか?

注意喚起は大切ですが、連絡体制や対応手順なども含めて整理しておくことが重要です。

まとめ

令和8年の「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」でも、熱中症の重篤化防止が重視されています。

また、令和7年の速報値でも、職場での熱中症災害は発生しており、毎年繰り返される重要な安全衛生課題となっています。

会社としては、

  • 暑熱環境の確認
  • WBGTの把握
  • 連絡体制
  • 対応手順
  • 周知方法

などを整理しておくことが重要です。

まずは、「自社でどんな場面に熱中症リスクがあるか」を確認するところから始めると整理しやすいと思います。

社会保険労務士 関谷聡のこの記事のポイント

熱中症対策は、「暑さへの備え」と「異変時の対応体制」を会社として整理しておくことが大切です。

なお、制度や行政の運用は変更されることもあるため、最新情報もあわせて確認することが大切です。

公式資料

令和8年「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施します(厚生労働省)

「学ぼう!備えよう!職場の仲間を守ろう!職場における熱中症予防情報」(厚生労働省)

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この記事を書いた人

「おっきなでんしゃ社会保険労務士事務所」代表の関谷と申します。豊かな自然とあたたかい人々に恵まれたこの新潟の地で、家族とともに日々の暮らしを楽しみながら、社会保険労務士として地域の企業様中心にをサポートさせていただいております。

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