
こんにちは、新潟市で活動しているおっきなでんしゃ社会保険労務士事務所、社会保険労務士の関谷です。
社会保険労務士として、法令に基づいた適切な労務管理を通じて、働く方が安心して働ける職場づくりと、経営者が本業に専念できる環境づくりをサポートしています。
年度末や繁忙期になると、「連続勤務になるため休日を振り替えたい」というご相談をいただくことがあります。
この記事では、休日振替によって週の休日がなくなる場合に、会社としてどのような順番で確認すればよいのかを、実務の考え方とあわせてご紹介します。
休日振替で週の休日がなくなっても問題ないのでしょうか?
就業規則に規定があっても、週の休日がなくなる場合は法定休日の確保などを確認する必要があります。
「繁忙期なので今週の休日を来週へ振り替えたい。」
このような対応自体は珍しくありません。
しかし、「就業規則に休日振替の規定があるから自由に変更できる」と考えるのは少し注意が必要です。
休日振替を行うためには、
- 就業規則に休日振替の規定があること
- 振替日を事前に特定すること
が求められます。
また、適法な休日振替が行われた場合は、元の休日は労働日となるため、その日に働いたことだけを理由に休日労働の割増賃金は発生しません。
一方で、その結果として1週間の労働時間が法定労働時間を超えれば、時間外労働として割増賃金が必要になる場合があります。
さらに重要なのは、「週の休日がなくなること自体に問題がないか」という点です。
なぜ休日の確保が重視されているのでしょうか?
労働基準法では一定の休日を確保することが義務付けられているため、休日振替でもその考え方は変わりません。
労働基準法では、労働者に休日を確保することが義務付けられています。
休日振替は、このルールを前提に認められている制度です。
そのため、休日振替を行う場合でも、
- 1週間の中で1日の法定休日は確保できているか
または、
- 4週間を通じて4日の休日が確保されているか
という点を確認する必要があります。
当事務所でも、「休日を移動した」ことだけではなく、「結果として休日の確保がどうなっているか」を確認することを大切にしています。
当事務所では何を確認するか
休日を振り替える前に、制度・日程・労働時間の3つを順番に確認します。
当事務所では、次の順番で整理します。
① 就業規則に休日振替の規定があるか
まずは休日振替ができる規定になっているかを確認します。
② 振替日を事前に決めているか
勤務した後から休日を変更するのではなく、あらかじめ振替日を決めておくことが重要です。
③ 法定休日は確保できているか
週の休日がなくなる場合は特に慎重な確認が必要です。
4週4日の休日が確保される運用になっているかという点も確認したいポイントです。
④ 労働時間は増えすぎていないか
休日労働にならなくても、時間外労働になる場合があります。
連続勤務だけでなく、総労働時間も確認します。
実務ではどのように考えるか
繁忙期だからといって休日だけを動かすのではなく、勤務計画全体で確認することが大切です。
繁忙期になると、
「今週は休まず働いて、来週まとめて休んでもらおう」
という考え方になることがあります。
しかし実務では、
- 何日連続勤務になるか
- 法定休日はどこになるか
- 振替日は適切か
- 時間外労働は増えないか
まで含めて勤務表全体を見ることが重要です。
当事務所でも、休日振替だけを単独で考えるのではなく、勤務スケジュール全体を確認することをおすすめしています。
会社として気をつけたいポイント
「就業規則に書いてあるから大丈夫」と考えず、実際の勤務計画まで確認しましょう。
確認したいポイントは次のとおりです。
- 就業規則に休日振替の規定があるか
- 振替日を事前に指定しているか
- 法定休日を確保できているか
- 4週間を通じて4日の休日が確保されているか
- 時間外労働が発生しないか
- 勤務表と実際の運用が一致しているか
勘違いしやすいポイント
「週休2日だから2日とも自由に振り替えられる」とは限りません。
週休2日制では、
- 法律上必要な「法定休日」
- 会社が定めた「所定休日」
が混在していることがあります
そのため、「休日が2日あるから、両方とも自由に移動できる」と考えると、法定休日の確保に影響する場合があります。
休日振替では、「どの休日を振り替えるのか」まで確認することが重要です。
よくある質問
Q. 休日を振り替えれば休日出勤手当は不要ですか?
適法な休日振替であれば、振り替えた元の休日は労働日となるため、休日労働の割増賃金は発生しません。ただし、時間外労働となる場合は別途確認が必要です。
Q. 繁忙期だけ週の休日がゼロでも問題ありませんか?
状況によります。4週間を通じて4日の休日が確保され、労働基準法上の要件を満たしているか確認することが大切です。
Q. 振替日は後から決めてもよいですか?
休日振替は事前に振替日を特定して行うことが求められています。
まとめ
休日振替は便利な制度ですが、「休日を動かせるか」ではなく「休日を適切に確保できているか」という視点で確認することが大切です。
繁忙期には休日振替が必要になることもあります。
しかし、当事務所では「就業規則に規定があるか」だけではなく、
- 法定休日は確保されているか
- 4週間を通じた休日数は足りているか
- 労働時間は増えすぎていないか
という順番で確認することをおすすめしています。
制度は改正される場合がありますので、実際の運用では最新の法令や行政情報も確認するようにしましょう。

社会保険労務士 関谷聡のこの記事のポイント
休日振替は勤務計画全体を見ながら、法定休日や労働時間を含めて整理することが、適切な労務管理につながります。
お問い合わせについて
当事務所が大切にしている労務管理の考え方
当事務所では、「労使双方が制度を正しく理解し、日頃から話し合える職場づくりが、労使トラブルの予防につながる」と考えています。
労使トラブルは、問題が起きてから対応するよりも、未然に防ぐことが大切です。
トラブルの多くは、制度を知らなかったことや、事前の認識の違いから生じます。
日頃からルールを整え、制度を正しく理解しておくことで、防げるトラブルは少なくありません。
社会保険労務士として、法令に基づいた適切な労務管理を通じて、働く方が安心して働ける職場づくりと、経営者が本業に専念できる環境づくりをサポートしています。
そのため、就業規則の作成・変更や労働・社会保険の各種手続きだけでなく、日々の労務相談を通じた「予防型」の労務管理にも力を入れています。
「この対応で本当に大丈夫だろうか」
「まだトラブルにはなっていないが、一度専門家に確認しておきたい」
そのようなお悩みや、「まだ相談するほどではないかもしれない」と感じる内容でも、お気軽にご相談ください。
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- 就業規則や社内規程の作成・見直し
- 日々の労務相談
- ハラスメント防止体制の整備・ご相談
- 社会保険・労働保険の各種手続き
- 定時決定(算定基礎届)や年度更新などの定期業務
- 助成金のご相談・申請支援
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