
こんにちは、新潟市で活動しているおっきなでんしゃ社会保険労務士事務所、
社会保険労務士の関谷です。
シフト制で従業員を雇用していると、
「人が足りないのでシフトを変更したい」
「売上が減ったのでシフトを減らしたい」
といった場面があるかもしれません。
しかし、シフト制だからといって会社が自由にシフトを変更できるわけではありません。
またシフト制では、契約時だけでなく実際の運用も重要です。
この記事では、シフト作成の考え方やシフト変更、
勤務日数を減らす場合の注意点、有給休暇との関係などについて解説します。
※この記事は「シフト制労働者の雇用管理で会社が確認したいポイント」のシリーズ記事です。
シフト制ではどのようなルールを決めておくとよいのでしょうか?
シフトの作成や変更に関するルールをあらかじめ整理しておくことが大切です。
シフト制では、勤務日や勤務時間が毎月変わることがあります。
そのため、
- シフトをいつ作成するのか
- いつまでに通知するのか
- 希望休はいつまでに提出するのか
- シフト変更はどのように行うのか
といったルールを決めておくと運用しやすくなります。
ルールが曖昧なままだと、会社と従業員の認識に違いが生じることがあります。
シフトはいつ確定するものなのでしょうか?
シフトの確定時期を明確にしておくことでトラブルを防ぎやすくなります。
例えば、
- 毎月20日に翌月分を確定する
- 毎月25日に通知する
など、会社ごとに運用方法は異なります。
大切なのは、従業員が予定を立てられるようにすることです。
勤務日が決まる時期が毎回異なると、働く側も生活設計がしづらくなります。
会社として気をつけたいポイント
シフトの確定時期は、雇用契約書や就業規則で整理しておくと運用しやすくなります。
確定したシフトは変更できるのでしょうか?
確定したシフトの変更は当然にできるものではなく、慎重な対応が必要です。
急な欠員や業務量の変化により、シフト変更が必要になることもあります。
ただし、一度確定した勤務日や勤務時間については、会社側だけで自由に変更できるとは限りません。
実務上は、
- 変更理由を説明する
- 本人の事情を確認する
- 話し合いながら調整する
といった対応が大切になります。
よくある誤解
「シフト制だから会社が自由に変更できる」と思われることがあります。
しかし、シフト制であっても確定した勤務予定の取扱いには注意が必要です。
勤務日数や時間を減らすときに注意することはありますか?
会社都合で勤務を減らす場合には、休業手当の支払いが必要になることがあります。
例えば、
- 売上が減った
- 来客数が少ない
- 仕事量が減った
といった理由で勤務日数を減らしたいこともあるでしょう。
しかし、状況によっては休業手当の支払いが必要になる可能性があります。
そのため、
- シフトが確定していたのか
- 会社都合なのか
- 本人の希望なのか
といった事情を整理して考えることが重要です。
シフト制でも有給休暇は取得できるのでしょうか?
シフト制であっても条件を満たせば有給休暇は発生します。
時々、
「アルバイトだから」
「シフト制だから」
という理由で有給休暇が関係ないと思われることがあります。
しかし、有給休暇は雇用形態ではなく一定の条件を満たしているかどうかで判断されます。
シフト制で働く従業員にも、有給休暇が発生する場合があります。
勘違いしやすいポイント
「シフトが決まった後は有給休暇を使えない」と思われることがありますが、
実際には、シフト制だからという理由だけで有給休暇を認めないことはできません。
また、有給休暇は労働義務がある日に使用できるものであるということも理解しておく必要があります。
会社として確認したいチェックポイントはありますか?
シフト運用のルールが明確になっているか確認してみましょう。
チェックリスト
□ シフトの通知期限を決めている
□ シフト変更ルールを決めている
□ 希望休の提出方法を決めている
□ 有給休暇の取扱いを理解している
□ 勤務日数を減らす場合の対応を整理している
□ 管理者によって運用が変わらないようにしている
よくある質問
Q. 忙しくなったので急に出勤をお願いしてもよいですか?
お願いすること自体は可能ですが、従業員の都合もあるため、一方的な運用にならないよう配慮が必要です。
Q. 売上が悪いのでシフトを減らしたいのですが問題ありませんか?
シフト確定後の会社都合による削減は、休業手当の支払いが必要になります。
Q. アルバイトにも有給休暇はありますか?
一定の条件を満たせば発生します。雇用形態で決まるものではありません。
まとめ
シフト制では、シフト変更や勤務日数の調整を含めた日々の運用ルールを整理しておくことが重要です。
シフト制のトラブルは、契約時よりも実際の運用段階で起こることが少なくありません。
そのため、
- シフトの決め方を整理する
- シフト変更を慎重に行う
- 有給休暇の取扱いを理解する
- 勤務日数を減らす場合の対応を確認する
といった点を押さえておくことが大切です。

社会保険労務士 関谷聡のこの記事のポイント
シフト制では、変更や勤務日数の調整を含めた運用ルールを整理しておくことがトラブル防止につながります。
なお、制度や行政の考え方は変更される場合があります。実際の運用にあたっては最新情報も確認するようにしましょう。
公式資料
今回の記事は、厚生労働省の「『シフト制』労働者の雇用管理を適切に行うための留意事項」のうち、「シフト制労働者を就労させる際の注意点」を参考にしています。
制度の詳細や原文を確認したい場合は、厚生労働省の資料をご確認ください。
「『シフト制』労働者の雇用管理を適切に行うための留意事項」(厚生労働省)
次の記事
次回は、「③雇止めとは?シフト制労働者の契約終了で会社が確認したいポイント」です。
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トラブルの多くは、制度を知らなかったことや、事前の認識の違いから生じます。
日頃からルールを整え、制度を正しく理解しておくことで、防げるトラブルは少なくありません。
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