②出産手当金とは?支給条件・支給額・申請方法をわかりやすく解説

こんにちは、新潟市で活動しているおっきなでんしゃ社会保険労務士事務所、

社会保険労務士の関谷です。

従業員から妊娠の報告を受けたとき、

会社として確認しておきたい制度の一つが 出産手当金です

産前産後休業の期間は仕事を休むことになるため、

収入はどうなるのかと不安に感じる方も少なくありません。

そこで今回は、産前産後休業中の生活を支える制度である出産手当金について整理します。

支給条件、支給額の考え方、対象となる期間、申請の流れなどをわかりやすく整理します。

この記事は制度の仕組みや支給額、条件、申請方法などを整理しています。

初めて制度に触れる方でも、

全体像と実務のポイントがイメージできる内容になっています。

詳しい制度や手続きの具体的な内容についてより詳しく知りたい方は、

記事の最後にある公式資料をあわせてご確認ください。

 

なお、この記事は「出産〜復職までの制度シリーズ」の2記事目です。

出産から復職までには、さまざまな制度や給付金があります。

出産から復職までの制度全体については以下の記事でまとめて解説しています。

「育児休業とは?出産前から復職までの制度・給付金・手続きの流れをわかりやすく解説」

※前回の記事

「①産前産後休業中の社会保険料はどうなる?保険料免除の仕組みと手続きを解説」

目次

出産手当金とはどんな制度?

出産手当金は、産前産後休業中に給与が支払われない場合に生活を支えるための制度です。

出産手当金は、健康保険の制度の一つです。

出産のために仕事を休み、給与が支払われない場合に、生活を支えるための給付として支給されます。

簡単に言うと「出産のために働けない期間の収入を補う制度」です。

出産手当金が支給される期間

出産手当金は産前6週間と産後8週間の期間が対象です。

出産手当金が支給されるのは、産前産後休業の期間です。

具体的には次の期間です。

  • 出産予定日前 6週間
  • 出産後 8週間

多胎妊娠の場合は

  • 出産予定日前 14週間

となります。

なお、実際の出産日が予定日とずれた場合は、出産日を基準に対象期間が調整されます。

出産手当金の支給額の考え方

出産手当金は、支給開始日前12か月間の給与平均の3分の2程度が支給されます。

出産手当金の支給額は、休業前の給与水準をもとに決まります。

一般的には給与の約3分の2程度が支給される仕組みです。

例えば、月給が30万円程度の方の場合は、

出産手当金として約20万円程度が支給される目安になります。

そのため、個々の給与に応じて支給額も変わります。

なお、実際の支給額は

  • 標準報酬月額(社会保険の等級)
  • 休業した日数

などをもとに計算されます。

そのため、具体的な金額は人によって異なる点に注意が必要です。

出産手当金の支給条件

健康保険の被保険者であり、出産のために仕事を休み給与が支払われないことが条件です。

出産手当金を受けるためには、原則として次の条件があります。

  • 健康保険に加入している
  • 出産のために仕事を休んでいる
  • 休業中に給与が支払われていない

なお、給与が支払われている場合でも、

出産手当金より少ない金額であれば差額が支給される場合があります。

出産手当金の申請の流れ

出産手当金は申請書を健康保険へ提出することで支給されます。

出産手当金を受けるためには、申請手続きが必要です。

一般的な流れは次の通りです。

  1. 出産後に申請書を作成
  2. 医師または助産師の証明を受ける
  3. 会社が休業期間を証明
  4. 全国健康保険協会へ提出

申請書の名称は出産手当金支給申請書です。

申請のタイミングは、産休終了後にまとめて申請されるケースが多いですが、

  • 出産前の期間
  • 出産後の期間

に分けて申請することもできます。

なお、申請後は書類等に不備がなければ 10営業日程度を目安に振り込まれることが多い印象です。

また、出産手当金の申請は、マイナ保険証を利用した電子申請も可能です。

電子申請の詳しい手続きについては、以下のサイトや全国健康保険協会へお問い合わせください。

電子申請サービスについて(全国健康保険協会)

実務で押さえておきたいポイント

出産手当金は給与との関係で支給額が変わることがあります。

実務では、給与の扱いによって、出産手当金の支給額が変わることがあります。

例えば

  • 会社が給与を支給している
  • 出産手当金より給与が少ない

このような場合は差額が支給される仕組みになっています。

そのため、

  • 給与規程
  • 産前産後休業中の給与の扱い

を確認しておくことが大切です。

よくある質問

Q. パートや契約社員でも出産手当金は受け取れますか?

健康保険に加入していれば、雇用形態に関係なく対象になります。

そのため、

  • 正社員
  • パート
  • 契約社員

であっても、健康保険に加入していれば出産手当金を受け取れます。

Q. 出産手当金と出産育児一時金は何が違いますか?

出産手当金は休業中の収入を補う制度です。

一方、出産育児一時金は出産費用を補助する制度です。

目的が異なる制度になります。

まとめ

出産手当金は、出産のために仕事を休んだ期間の生活を支える制度です。

主なポイントは次の通りです。

  • 健康保険の制度
  • 産前産後休業の期間が対象
  • 支給額は給与の約3分の2

※本記事は執筆時点の制度をもとに整理しています。制度改正などにより内容が変更される場合があります。

社会保険労務士 関谷聡のこの記事のポイント

出産手当金は産前産後休業中の収入を補う健康保険の給付制度です。

公式資料

詳しく制度内容を確認したい方は、こちらをご覧ください。

出産で会社を休んだとき(全国健康保険協会)

出産手当金について よくある質問(全国健康保険協会)

出産手当金 出産で仕事を休んだとき(全国健康保険協会)

健康保険出産手当金支給申請書(全国健康保険協会)

電子申請サービスについて(全国健康保険協会)

次回の記事

次回の記事は「③出産育児一時金とは?いくらもらえる?直接支払制度も解説」です。

出産育児一時金は、出産費用の負担を軽くするために支給される健康保険の制度です。

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当事務所では、「労使双方が制度を正しく理解し、日頃から話し合える職場づくりが、労使トラブルの予防につながる」と考えています。

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日頃からルールを整え、制度を正しく理解しておくことで、防げるトラブルは少なくありません。

社会保険労務士として、法令に基づいた適切な労務管理を通じて、働く方が安心して働ける職場づくりと、経営者が本業に専念できる環境づくりをサポートしています。

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この記事を書いた人

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