①「シフトによる」だけで大丈夫?シフト制の労働条件通知で気をつけたいこと

こんにちは、新潟市で活動しているおっきなでんしゃ社会保険労務士事務所、

社会保険労務士の関谷です。

シフト制でアルバイトやパートを採用する際、

「勤務日はシフトによる」

「勤務時間は毎月決める」

という形で契約している会社も多いのではないでしょうか。

しかし、シフト制だからといって勤務条件を曖昧にしてしまうと、

後から認識の違いによるトラブルにつながることがあります。

シフト制で働く従業員を雇用する場合でも、

労働条件はできるだけ明確にしておくことが重要です。

この記事では、シフト制の労働契約を結ぶ際に確認しておきたい事項や、

労働条件通知書を作成する際の考え方について紹介します。

※この記事は「シフト制労働者の雇用管理で会社が確認したいポイント」のシリーズ記事です。

目次

シフト制でも労働条件を明示する必要はあるのでしょうか?

シフト制であっても、会社は労働条件を明示する必要があります。

シフト制では勤務日や勤務時間が毎月変わることがあります。

しかし、勤務日が固定されていないからといって、労働条件を示さなくてよいわけではありません。

採用時には、

  • 契約期間
  • 更新の基準
  • 就業場所、業務内容
  • 始業・終業時刻、休憩、休日
  • 賃金

などを適切に伝えることが求められます。

シフト制の場合は特に、働き方のイメージを共有することが重要になります。

「シフトによる」だけでは足りないことがあるのでしょうか?

「シフトによる」という記載だけでは、働き方の実態が伝わらない場合があります。

例えば、

  • 週1日程度の勤務を想定していた
  • 週4日程度の勤務を想定していた

では、従業員が受ける印象は大きく異なります。

また、

  • 月によって勤務時間が大きく変わる
  • 想定より勤務日数が少ない
  • 想定より勤務日数が多い

といった状況になると、認識の違いが問題になることがあります。

厚生労働省の資料でも、契約締結時点で、

すでに始業と就業の時刻が確定している日については契約書に記載し、

できる限り具体的な労働条件を示すことが必要とされています。

よくある誤解

「シフト制だから勤務条件は決めなくてもよい」と考えられることがあります。

しかし実際には、シフト制であっても働き方の目安を共有しておくことがトラブル防止につながります。

シフト制ではどのような内容を決めておくとよいのでしょうか?

勤務日数や勤務時間の目安、シフトの決定方法などを整理しておくことが大切です。

会社によって運用方法は異なりますが、

例えば次のような内容を整理しておくとよいでしょう。

  • 週や月の勤務日数の目安
  • 1日の勤務時間の目安
  • シフト作成の流れ
  • シフトの通知時期
  • 希望休の提出方法

全てを固定する必要はありませんが、

働き方のイメージを共有できる状態にしておくことが重要です。

労働条件を曖昧にするとどのような問題が起こるのでしょうか?

会社と従業員の認識がずれ、勤務日数や収入をめぐるトラブルにつながることがあります。

例えば、

「もっと働けると思っていた」

「思っていたよりシフトが少ない」

という不満が生じることがあります。

また会社側も、

「必要なときに入ってもらえると思っていた」

という認識を持っている場合があります。

どちらかが間違っているというより、

契約時の説明不足によって認識違いが起きているケースも少なくありません。

そのため、採用時の説明や契約内容の整理が重要になります。

会社として確認したいチェックポイントはありますか?

契約書や労働条件通知書に働き方の目安が示されているか確認してみましょう。

次の項目をチェックしてみてください。

チェックリスト

□ 労働条件通知書を交付している

□ 契約期間を明確にしている

□ 勤務日数の目安を説明している

□ 勤務時間の目安を説明している

□ シフト決定方法を説明している

□ 採用時の説明と実際の運用に大きな違いがない

会社として気をつけたいポイント

採用担当者によって説明内容が異なると、後々のトラブルにつながることがあります。

契約書だけでなく、採用時の説明内容についても整理しておくと安心です。

よくある質問

Q. 勤務日が毎月変わる場合でも問題ありませんか?

問題ありません。ただし、どのような働き方を想定しているのかを共有しておくことが大切です。

Q. 最初から勤務日数を確約する必要はありますか?

必ずしもそうではありません。ただし、目安が全くない状態では認識違いが生じやすくなります。

Q. シフト制でも労働条件通知書は必要ですか?

必要です。シフト制だから不要になるわけではありません。

まとめ

シフト制であっても、勤務条件や働き方の目安をできるだけ明確にしておくことが重要です。

シフト制は柔軟な働き方ができる反面、

勤務日や勤務時間が変動するため認識違いが起きやすい面があります。

そのため、

  • 労働条件を明示する
  • 働き方の目安を共有する
  • シフトの決め方を整理する

ことがトラブル防止につながります。

社会保険労務士 関谷聡のこの記事のポイント

シフト制の労働契約では、「シフトによる」という記載だけでなく、働き方の目安やシフトの決め方を共有しておくことが大切です。

なお、制度や行政の考え方は変更される場合があります。実際の運用にあたっては最新情報も確認するようにしましょう。

公式資料

「『シフト制』労働者の雇用管理を適切に行うための留意事項」(厚生労働省)

次の記事

次回は、

「②シフト制の運用で気をつけることは?勤務日変更や有給休暇の考え方を解説」

について解説します。

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この記事を書いた人

「おっきなでんしゃ社会保険労務士事務所」代表の関谷と申します。豊かな自然とあたたかい人々に恵まれたこの新潟の地で、家族とともに日々の暮らしを楽しみながら、社会保険労務士として地域の企業様中心にをサポートさせていただいております。

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