④高額療養費制度とは?出産時(帝王切開など)の医療費負担を解説

こんにちは、新潟市で活動しているおっきなでんしゃ社会保険労務士事務所、

社会保険労務士の関谷です。

出産に関する制度の中で、意外と知られていないのが 高額療養費制度です。

通常の出産は健康保険の対象外ですが、例えば

  • 帝王切開
  • 妊娠中の合併症
  • 切迫早産などによる入院

といったケースでは、医療費が高額になることがあります。

こうした場合に、医療費の自己負担を抑える仕組みが 高額療養費制度です。

この記事では、高額療養費制度の基本的な仕組みについて解説します。

  • 高額療養費制度とは
  • 出産時に対象になるケース
  • 限度額適用認定証の仕組み
  • マイナ保険証を利用した場合の取り扱い

など、出産時の医療費に関係する制度をわかりやすく整理します。

この記事は制度の仕組みや条件、申請方法などを整理しています。

初めて制度に触れる方でも、

全体像と実務のポイントがイメージできる内容になっています。

詳しい制度や手続きの具体的な内容についてより詳しく知りたい方は、

記事の最後にある公式資料をあわせてご確認ください。

 

なお、この記事は「出産〜復職までの制度シリーズ」の4記事目です。

出産から復職までの制度全体については、以下の記事でまとめて解説しています。

「育児休業とは?出産前から復職までの制度・給付金・手続きの流れをわかりやすく解説」

※前回の記事

「③出産育児一時金とは?いくらもらえる?直接支払制度も解説」

目次

高額療養費制度とはどんな制度?

高額療養費制度は医療費が高額になった場合に自己負担額を抑える制度です。

健康保険では、通常の医療費は 3割負担になります。

しかし、入院や手術などで医療費が高額になる場合があります。

そのような場合でも、一定の自己負担額を超えた部分については

後から払い戻しを受けることができる制度です。

出産時に高額療養費の対象になるケース

帝王切開など医療行為が伴う出産の場合には高額療養費制度の対象になることがあります。

通常の出産(正常分娩)は健康保険の対象外です。

しかし、次のような場合には健康保険が適用されることがあります。

例えば

  • 帝王切開
  • 妊娠高血圧症候群などの治療
  • 切迫早産などによる入院

このようなケースでは医療費が高額になることがあります。

その場合に利用できるのが高額療養費制度です。

帝王切開で関係する制度

帝王切開など医療行為が伴う出産では複数の制度が関係することがあります。

帝王切開は手術を伴う医療行為のため、通常の出産とは異なり 健康保険の対象になります。

そのため、帝王切開の場合には次のような制度が関係することがあります。

例えば

  • 出産育児一時金
  • 高額療養費制度

です。

出産に関する費用のうち、

  • 出産そのものに関する費用 →  出産育児一時金

  • 手術や入院など医療行為に関する費用 →  高額療養費制度

という形で制度が関係するケースがあります。

そのため、帝王切開など医療行為を伴う出産では、

複数の制度を組み合わせて医療費の負担を抑える仕組みになっています。

高額療養費制度の自己負担額のイメージ

高額療養費制度では医療費が高額になっても自己負担額には上限があります。

高額療養費制度では、医療費が高額になった場合でも自己負担額には上限が設けられています。

そのため、入院や手術などで医療費が高くなった場合でも、

一定額を超えた部分については後から払い戻しを受けることができます。

自己負担額の上限は

  • 年齢
  • 所得水準

などによって異なります。

そのため、具体的な金額については加入している健康保険の案内などを確認することが大切です。

高額療養費制度の利用方法

高額療養費制度は申請や限度額適用認定証、マイナ保険証の利用により医療費負担を抑えることができます。

高額療養費制度は、健康保険協会へ申請することで払い戻しを受けることができます。

医療費をいったん支払い、その後に申請することで自己負担限度額を超えた部分が払い戻される仕組みです。

また、事前に健康保険協会に申請し限度額適用認定証を取得しておくと、

医療機関の窓口での支払いを自己負担限度額までに抑えることができます。

そのため、入院や手術が予定されている場合には事前に申請しておくと安心です。

なお、マイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」を利用している場合は、

医療機関で自己負担限度額の情報を確認できるため、

原則として限度額適用認定証の申請は不要になります。

実務で押さえておきたいポイント

出産に関する医療費制度は複数あるため全体の仕組みで理解することが大切です。

出産に関する医療費制度には、いくつかの制度があります。

例えば

  • 出産育児一時金
  • 高額療養費制度

などです。

そのため、制度を個別に理解するだけでなく

出産費用全体の仕組みとして整理しておくことが大切です。

よくある質問

Q 通常の出産でも高額療養費制度は利用できますか?

通常の出産(正常分娩)は健康保険の対象外のため、高額療養費制度の対象にはなりません。

ただし

  • 帝王切開
  • 妊娠中の合併症
  • 医療処置が必要な入院

など、健康保険が適用される場合には対象になることがあります。

Q 限度額適用認定証とは何ですか?

限度額適用認定証とは、医療機関の窓口での支払い額を抑えることができる制度です。

事前に健康保険へ申請して限度額適用認定証を取得しておくと、

医療機関での支払いが自己負担限度額までになります。

そのため、入院や手術が予定されている場合には事前に準備しておくと安心です。

なお、マイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」を利用している場合は、

医療機関で情報を確認できるため、原則として限度額適用認定証の申請は不要です。

まとめ

高額療養費制度は、医療費が高額になった場合の負担を抑える制度です。

出産の場合でも

  • 帝王切開
  • 妊娠中の合併症

など、健康保険が適用されるケースでは制度を利用できる可能性があります。

社会保険労務士 関谷聡のこの記事のポイント

高額療養費制度は帝王切開など医療行為が伴う出産で
医療費が高額になった場合に自己負担を抑える制度です。

※本記事は執筆時点の制度をもとに整理しています。制度改正などにより内容が変更される場合があります。

公式資料

詳しく制度内容を確認したい方は、こちらをご覧ください。

高額な医療費を支払ったとき(高額療養費)(全国健康保険協会)

マイナンバーカードの健康保険証利用のメリット(厚生労働省)

次の記事

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育児休業中は健康保険料や厚生年金保険料が免除される制度があります。

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この記事を書いた人

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